当然、課題がないわけではない。乾燥地帯の植物にとって最大の敵は、日本の梅雨時における長雨と、冬場の過湿による根腐れだ。かつては「日本で育てるのは難しい」とされた植物群だが、造園技術の進化がこの壁を打ち破った。
鍵を握るのが、徹底した土壌エンジニアリングだ。水はけを極限まで高めるため、軽石や赤玉土、焼成コークスなどを緻密な比率で配合。さらに敷地全体に傾斜をつけ、透水パイプを張り巡らせるレイズドベッド(底上げ花壇)の手法が標準化された。寒冷地向けには耐寒性の高い品種の選別が進み、かつては難所とされた北陸や東北エリアでも施工例が増加している。