本作を語る上で絶対に外せないのが、映画音楽の巨匠アラン・メンケンによる繊細で力強い旋律だ。主題歌をはじめとする楽曲群は、世界中で愛されるミュージカル映画の代名詞となった。彼は作詞を手掛けた故ハワード・アシュマンと共に、登場人物の感情の機微を緻密なメロディラインへと昇華させていった。
劇中歌の制作過程では、試作段階で没になった楽曲や、土壇場でアレンジが変更されたメロディがいくつも存在する。キャラクターの悲痛な叫びや恋心の芽生えを表現するため、何度も鍵盤に向かい続けた制作秘話は、今なお語り草だ。その情熱こそが、何世代にもわたって聴き継がれる名曲を生み出す源泉となったのである。