かつて海外メディアは、彼のオープンすぎる発言や時折見せる大雑把な振る舞いを「無防備」として面白おかしく報じることがあった。だが、かつて彼と直に接触した元海外特派員や外交筋が明かす裏話は、全く異なる側面を物語っている。
カメラの前で見せる愛嬌のある態度は、過酷な権力闘争から身を守るための完璧な「処世術」だったという説だ。権力への野心がないことを大衆と党幹部に意図的にアピールすることで、派閥抗争の標的になるのを回避してきたとされる。メディア未公開の私的な懇親の場では、軍事史に関する膨大なデータをそらんじ、冷徹な国際情勢分析を展開する鋭さを見せるという。自らを「キャラクター化」することによって一族の安全を守り抜いた彼のしたたかさは、中国共産党の苛烈な歴史を生き抜いた血筋ならではの知恵と言える。