大学剣道の歴史は、常に関東学連を中心に回っていた。練習試合の機会や有力選手のスカウトネットワーク、大会開催地に恵まれた首都圏勢に対し、大隅半島の先端近くに位置する鹿屋体育大学は、地理的ハンディキャップを構造的に抱えていた。
しかし、同校はその不利を跳ね返した。1981年の大学開学以来、着実に力を蓄え、1990年代後半から一気に全国の表彰台常連へと駆け上がった。遠征費の負担や移動時間の長さといった課題を打ち消すほどの圧倒的な稽古量と効率性が、鹿屋の強靭な骨格を作り上げたのだ。
特に女子剣道部の躍進は目覚ましい。全日本女子学生剣道優勝大会では、圧倒的な試合運びで連覇を果たすなど、一時代を築いた。単なる一過性の強さではない。数十年にわたり強いチームを作り続けるシステムが、この大学には根付いている。