この2008年の騒動の背景には、若くして浴びた巨大なスポットライトと、それに伴う想像を絶するプレッシャーがありました。
柳楽優弥は2004年、是枝裕和監督の映画『誰も知らない』で主役に抜擢され、当時14歳というカンヌ国際映画祭史上最年少の若さで最優秀男優賞を受賞しました。世界中から「天才子役」と称賛を浴びる一方、急激な環境の変化や世間からの過剰な期待は、多感な思春期の少年にとって重い足かせとなっていきます。
その後、オファーされる役柄と自身のやりたい表現とのギャップ、メディアからの執拗な注目に悩み、一時的に俳優活動のペースを落とすことになりました。十代後半に経験したこの苦悩と精神的な葛藤が、一連の体調不良や薬物過剰摂取騒動へとつながっていったのです。