「なぜ業務時間外に、仕事の延長線上のような人間関係に拘束されなければならないのか」。都内のIT企業に勤務する20代の男性は、ため息交じりに語る。彼らにとって、時間は最も貴重な資源だ。いわゆる「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する世代にとって、移動時間も含めて丸一日、あるいは週末を潰される社員旅行は、極めて効率の悪いアクティビティでしかない。
さらに重要なのは、公私の境界線(バウンダリー)の明確化だ。プライベートの自分と、プロフェッショナルとしての自分を切り離して管理したいと考える労働者にとって、上司と温泉に入り、同僚と夜通し酒を飲むという行為は、プライバシーの侵害に近い感覚すら抱かせる。