日本の突っ張り棒市場を語る上で欠かせないのが、パイオニアである平安伸銅工業の存在だ。同社の代表取締役である竹内香予子氏は、かつて「生活感を隠すための道具」と見なされていた突っ張り棒を、空間を自在に編集するためのスタイリッシュな建材へと昇華させた。彼女が提唱してきたDIYカルチャーの刷新は、インテリア産業全体の潮流を大きく塗り替えている。
従来のバネ式から、ジャッキ式の強力圧着機構やマットな質感のデザインバーに至るまで、技術革新のスピードは凄まじい。耐荷重数十キロを誇るヘビーデューティーな製品群が登場したことで、重厚な遮光生地を吊るしてもビクともしない強固な土台作りが可能になった。突っ張り棒はもはや仮設資材ではなく、空間を構築する精密なギアなのだ。