大分県といえば別府や由布院に代表される圧倒的な温泉湧出量を誇ります。しかし、県南西部に位置する豊後大野市は、県内屈指の広大な面積を持ちながら天然温泉の源泉数が限られていました。このハンデを最大の武器へと転換させたのが、2026年7月に発表された「サウナのまち」宣言です。
行政と民間事業者が一体となり、阿蘇溶岩が育んだ名水や大自然のロケーションをフル活用したアウトドアサウナを開拓。水温16度前後を一年中キープする日本屈指の鍾乳洞でダイブできる「稲積水中洞窟」のテントサウナや、清流のせせらぎを眼前に望む「ロッジきよかわ」など、都市部の温浴施設では絶対に味わえないワイルドな体験が、全国のサウナ愛好家(サウナー)から熱烈な支持を獲得しています。
もちろん温浴文化がないわけではありません。市内には泉質の良さで知られる「大原温泉」などの温泉施設も点在しており、「極上のサウナで汗を流し、名水でととのい、仕上げに地域の温泉で温まる」という独自のウェルネスツーリズムが2026年現在のスタンダードとして定着しています。