マーケットが最も固唾をのんで見守っていたのが、山積する社債の償還スケジュールとその資金繰りだ。一時は「2026年の壁」と囁かれ、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のスパイクを引き起こした財務の懸念材料である。
だが、今回の発表で開示された資金調達の足取りは、市場の悲観論を払拭するには十分な具体性を帯びていた。海外市場でのリファイナンス成功や、資産流動化の手法を駆使した流動性の確保。手元資金の積み増しによって、短期的なデフォルトリスクは著しく後退した。自己資本比率の回復にはまだ時間を要するものの、破綻懸念を材料に売り叩かれた時期は明らかに過ぎ去った。財務戦略の舵取りは、防戦一方から次なる攻めへの足がかりを探るフェーズへと移行している。