壁裏の保持力を復元する救世主となるのが、「はさみ金具(C型はさみ金具・C型保持金具)」と呼ばれる補修用部材だ。この金具は、ビス穴が潰れてしまった石膏ボードの開口部に差し込み、ボード裏面に金属の羽をひっかけることで、表面の固定枠とサンドイッチ状に力強く挟み込む構造を持つ。壁紙を剥がしたり壁を切り開いたりする大規模工事を回避できる点が最大の強みだ。
補修を行う際、絶対に妥協してはならないのが配電盤のブレーカーを切ることである。検電器を当てて確実に無電状態であることを確認したら、コスモシリーズ ワイド21などに代表されるカバープレートの隙間にマイナスドライバーを差し込んで表面パネルを慎重に外していく。
固定枠を露出させたらネジを緩め、壊れた樹脂パーツの代わりに「はさみ金具」を壁穴の裏側へ落とし込む。金具の「返し」がボード裏にしっかりと噛み合っている感触を指先で確認しつつ、表面枠から長ネジを通す。電動ドライバーは締めすぎによるボード破損を招くため、手動ドライバーで手応えを感じながら均等に締め込むのがコツだ。グラつきが収まったらプレートを取り付け、復電させて動作を確かめる。