店頭のチルドカップコーナーでカフェラテを手に取ると、品名に「乳飲料」と書かれているケースが目立ちます。なぜ「コーヒー」と書かれないのかという疑問は、食品表示の適用法令の違いに起因します。
乳製品を含む飲料には、厚生労働省が所管する「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)」が適用されます。この省令により、飲料の中に無脂乳固形分と乳脂肪分を合わせた「乳固形分」が3.0%以上含まれている場合、コーヒー生豆の使用量がいかに多くても、種類別名称は「乳飲料」と表示しなければならないルールが定められています。
また、日常的に混同されがちなカフェラテとカフェオレの違いも、この成分構成と抽出方式に直結しています。
- カフェオレ(Café au lait):ドリップ抽出したレギュラーコーヒーに温めたミルクを「1対1」前後の比率で合わせたフランス発祥の飲み物。ベースがドリップのため比較的あっさりとした仕上がりになります。
- カフェラテ(Caffè Latte):高圧で短時間に抽出した濃厚なエスプレッソに、蒸気で温めたスチームミルクを「1対4」程度の比率で合わせたイタリア発祥の飲み物。ミルクの比率が高く、チルド製品では乳固形分が3.0%を超えるため「乳飲料」に分類されるのが通例です。
製品のパッケージ裏面にある原材料名と成分表示を確認すると、原材料は原則として「重量の多い順」に記載されています。「乳飲料」規格の製品では先頭に「生乳(50%未満)」「乳製品」が並び、その後に「コーヒー」「砂糖」と続く構成が一般的です。ミルクの豊かなコクを求めるか、コーヒー豆そのものの苦味を求めるかによって、この表記順が重要な判断材料になります。