小田原の地で2世紀以上にわたり暖簾を守り続ける籠清。その根底にあるのは、小田原という土地がもたらす自然の恵みと、妥協を許さない職人の手仕事です。
小田原かまぼこの歴史は、相模湾で獲れる豊富な魚を保存・活用するために始まったとされています。籠清では、原料となる魚の選定に極めて厳しい基準を設けています。かまぼこの命とも言える強い弾力としなやかな歯ざわり(足)を生み出すため、高級魚であるグチ(イシモチ)をはじめとする新鮮な白身魚を贅沢に使用。魚本来の繊細な風味を損なわないよう、丹念に水晒し(みずさらし)を行い、雑味や余分な脂を丁寧に取り除きます。
特筆すべきは、現代の大量生産ラインでは省かれがちな「石臼(いしうす)による擂潰(らいかい)」へのこだわりです。高速カッターで機械的にすり潰すのではなく、石臼で魚肉の温度上昇を抑えながらじっくりとすり上げることで、魚肉タンパク質の結合が緻密になり、独特のプリッとした心地よい反発力が生まれます。これに箱根・丹沢山系から湧き出るミネラルバランスに優れた地下水が合わさることで、白く艶やかで透明感のある極上のかまぼこが完成します。