標高8,000メートル以上の領域は、人間が長時間を過ごすこと自体が生命の維持を拒絶される危険区域だ。ここが「デスゾーン」と呼ばれる最大の理由は、細胞が急速に死滅に向かう呼吸環境にある。空気中の酸素量は平地のわずか30%程度。息を吸っても酸素が体に満ちず、脳浮腫や高所肺水腫といった致死的な高山病のリスクが急上昇する。
気圧の低下は思考力を奪い、わずかな判断ミスが滑落や凍傷、ひいては死へと直結する。山頂付近に立ち並ぶ雪氷の稜線は、美しい反面、足一歩を踏み外せば千メートル下の谷底へと滑落する狂気の崖だ。この極限状態にタレントが挑むなど、本来であれば狂気の沙汰としか言いようがない。