さらに事態を複雑にしているのが、家庭用VR(仮想現実)デバイスの普及だ。2026年現在、映画館と同等、あるいはそれ以上の没入感を提供するホラーコンテンツが自宅で手軽に楽しめるようになった。360度どこを見渡しても逃げ場のない空間で展開される惨劇は、脳にとって「現実の体験」と区別がつかなくなる。
あるVRホラーの制作者は匿名を条件にこう語った。「私たちは観客の限界に挑戦している。しかし、ヘッドセットを外せば現実に戻れるという前提が崩れつつある。夢と現実の境界が曖昧になったというユーザーからの問い合わせが、実際に増えているのだ」。