京都競馬場を紐解く上で欠かせないのが、芝内回り、芝外回り、そしてダートコースにおける明確な性質の差異です。それぞれのコーススペックと戦術的特徴を客観データとともに整理しました。
芝内回りは秋華賞などに代表されるように、小回り特有の機動力とコーナーワークが求められます。直線が短いため、後方に構えた馬は4コーナー手前から大外を回して追い上げる必要がありますが、遠心力で外に振られるロスが大きく、前の馬が内ラチ沿いをロスなく立ち回れば逆転は困難です。
対照的に、マイルチャンピオンシップやエリザベス女王杯が行われる芝外回りは、3コーナーから4コーナーにかけてのカーブが緩やかに設計されており、下り坂の勢いを保ちながらスムーズに直線へと進入できます。約404mの直線は東京や新潟外回りに次ぐ長さであり、坂の下りで加速した勢いをそのまま直線のトップスピードへ昇華させられる本格派の差し馬が圧倒的に有利となります。
ダートコースにおいては、阪神ダートのようなゴール前の急坂が存在しないため、「スピードで前へ行った馬がそのまま粘り込む」という逃げ・先行の基本信頼度が極めて高い点が特徴です。ただし、ダート1800mなど向正面の登り坂手前からスタートするレイアウトでは、序盤の先行争いが激化しやすく、淀の坂を下る局面で前がやり合ってしまうと、直線で一斉に脚が上がって後方の伏兵が台頭する大波乱のトリガーとなります。