閉店発表直後、地元SNSやコミュニティ掲示板では「完全撤退ではなく近隣への移転ではないか」「教科書販売はどうなるのか」といった噂や誤解が錯綜しました。しかし、関係者への取材および公示情報から明らかなように、物理的な新店舗への直接移転は行われていません。
「移転」と噂された背景には、錦町店が担っていた一部機能(学校指定教科書の取り扱いや定期購読サービス)が、同じ米子市新後藤町にある大型フラッグシップ拠点「今井書店 本の学校」へと引き継がれた事実があります。顧客データの移行案内が告知されたことで、「錦町店が本の学校に移転統合された」という解釈が一般に広まりました。
閉店当日の夜、ネット上には世代を超えた惜別のコメントが溢れ返りました。X(旧Twitter)や地域ブログには、以下のような生の感情が克明に刻まれています。
「部活帰りに米東の仲間と参考書を選んだ思い出の場所。あの独特の紙の匂いと落ち着く空間がなくなるのは寂しすぎる」(30代・米子市出身会社員)
「子どもの絵本から実用書まで、何十年も通い詰めた日常の止まり木でした。店員さんの丁寧な手書きPOPに何度も救われた」(50代・主婦)
現場では最終営業日の22時を迎え、従業員一同が深々と頭を下げてシャッターを下ろす瞬間、店頭に集まった常連客から温かい拍手が自然発生しました。単なる小売店の撤退を超え、地域コミュニティの一角が静かに喪失した瞬間でもありました。