「仕事の都合で行けなくなりました。プレミア席のペアチケットを定価でお譲りします」——X(旧Twitter)やInstagramで日常的に見かけるこうした投稿。これこそが、今年最も多くの被害を出している古典的かつ強力な罠だ。
アカウントのプロフィールを見ると、過去の日常投稿が何百件も残っており、一見するとごく普通の一般人にしか見えない。だが、それらは乗っ取られたアカウントか、闇バイト市場で売買された「実績偽装用」の第三者アカウントなのだ。
DM(ダイレクトメッセージ)で連絡を取ると、犯人側は安心させるために偽の電子チケット画面や、架空の身分証明書写真を送ってくる。「PayPayや電子マネーでの即時送金」を指定され、入金した瞬間にアカウントはブロック。連絡はぷつりと途絶える。