多くの日本企業が「社長」や「部長」といった役職名での呼び方を廃止し、「〇〇さん」と呼び合うルールを導入して久しい。しかし、形だけ真似しても意味がないことに、現場は気づき始めている。役職名が変わっても、会議での発言権や意思決定のプロセスに依然として見えない壁が存在するなら、それはただのポーズだ。
先進的な企業では、さらに一歩進んだ取り組みが始まっている。例えば、社内チャットツールでのやり取りにおいて、絵文字の使用やカジュアルな文体を役員自らが実践するケースが増えている。心理的な距離感を縮めることで、若手が「こんなことを言ったら怒られるかもしれない」という恐怖心を取り除くためだ。言葉遣い一つをとっても、相手によって態度を変えない姿勢が求められている。