会社から「念のため自宅待機してほしい」と命じられた場合、その給与保障はどうなるのだろうか。ここには労働基準法第26条が定める「休業手当」の規定が深く関わってくる。事業主側の都合や判断で労働者を休ませる場合、会社は平均賃金の6割以上の休業手当を支払う義務を負う。
行政の労働政策を管轄する厚生労働大臣の告示や通達においても、感染症対策を理由とした就業制限を行う際の労務管理上の注意点が示されている。本人に発熱や咳などの症状がなく労働意欲があるにもかかわらず、会社の一方的な指示で休業させる場合は、会社都合の休業とみなされるのが一般的だ。逆に、従業員自らが不安を感じて自主的に有給休暇を取得して休む場合は、会社側の手当支給義務は生じない。就業規則の条文がどのように設計されているかを事前に確認することが重要だ。