こうした閉鎖性に穴をあけようと挑んできたのが、ジャーナリストの上杉隆をはじめとする独立系の取材者たちだ。彼らは長年にわたり記者クラブの開放運動を推し進め、権力と大手メディアが形成するカルテル構造の不当性を訴え続けてきた。その突破口となったのが、インターネットの生配信技術とソーシャルメディアの台頭である。
ニコニコ生放送による記者会見のノーカット生中継は、それまで大手メディアのフィルターを通してしか見えなかった政治現場の「生の空気」をそのまま可視化した。さらにX(旧Twitter)などのSNSを通じて、質疑応答の矛盾点や大手メディアの不自然な記事化のスルーが瞬時に拡散・検証される時代が到来。ノーカットの映像と国民のリアルタイムな反応が、記者クラブの排他性を急速に無力化させていったのである。