ヘッドファーストスライディングは、ベースボールにおいて最もスリリングな瞬間の一つだ。しかし、同時に最も危険なプレーでもある。野手のスパイクと接触し、あるいは硬いベースに指先が激突する。その衝撃は、いとも簡単に指の骨を粉砕する。
かつて多くのスター選手が、この一瞬の接触でシーズンを棒に振ってきた。戦線離脱はチームにとって数億円、時には数十億円の損失を意味する。だからこそ、球団フロントも選手自身も、リスク管理に血眼になった。その結果として行き着いた答えが、手を完全に包み込む頑丈なシールドだったのだ。