家電業界で長年喧伝されてきた「フィルター自動掃除機能」ですが、現在ではエアコン技術者の間でもフィルター自動掃除機能不要論が公然と語られるようになっています。その背景には、実際の使用環境で露呈した複数の深刻なデメリットが存在します。
第1に、キッチンと隣接したLDK空間では、調理時に舞い上がる微細な油煙をエアコンが吸い込みます。油分を含んだホコリはお掃除メカのブラシにベットリと絡みつき、ダストボックスやフィルター表面で固着します。結果として自動掃除ブラシ自体が汚れを塗り拡げる原因となり、異音の発生やモーターロックの故障を引き起こします。
第2に、ダストボックス式の場合、ボックス内に溜まったホコリを人間が定期的に捨てなければなりません。多くのユーザーが「全自動」の言葉を鵜呑みにして何年も放置した結果、ダストボックス内部で湿気を吸ったホコリがヘドロ状になり、エアコン内部全体に猛烈なカビ臭を撒き散らす発生源と化してしまうのです。