ジャニー喜多川氏の生涯を振り返る上で、そのルーツと若き日の姿は極めて興味深い記録を残しています。1931年10月23日、アメリカ・ロサンゼルスで高野山真言宗米国別院の僧侶の次男として誕生した彼は、日米を行き来しながら多感な時期を過ごしました。
1950年代から60年代初頭にかけて撮影された若い頃の写真には、くっきりとした目元と整った顔立ちが収められています。朝鮮戦争当時に米軍の通信兵として勤務し、孤児たちに英語を教えていた当時のポートレートや、帰国後に東京・代々木で近所の少年たちを集めて野球チーム「ジャニーズ」を結成した頃のスナップ写真からは、精悍でモダンな青年の佇まいが確認できます。
この少年野球チームのメンバーで初代「ジャニーズ」を結成し、1962年に事務所を創業。アメリカ仕込みのショービジネスの感覚と独自の審美眼を持った青年は、表舞台に自らの姿を残すことなく、裏から時代を塗り替える存在へと歩みを進めていきました。