昼時に訪れる客のほとんどが目当てにするのが、数量限定で提供される看板ランチ御膳だ。旬の味覚を少しずつ多種類味わえる贅沢な構成で、炊き立ての土鍋ご飯と自家製味噌汁が脇を固める。開店と同時に売り切れてしまう日も珍しくないため、確実な確保には事前の問い合わせが欠かせない。
そして今回、常連客の間で密かに語り継がれてきた「知られざる裏メニュー」の存在が明らかになった。それは、その日仕入れた最も状態の良い厳選野菜と希少な和牛の部位を組み合わせた、店主おまかせの特製小鍋仕立て。グランドメニューには一切記載がなく、仕入れ状況と料理長のインスピレーションが合致した日にのみ、特定のコース予約客や長年のファンへ口頭で案内される幻の逸品だ。出汁の奥深さと旬素材の甘みが極限まで溶け合ったその一杯は、一度味わうと誰もが虜になるという。