一方、中村獅童のキャリアもまた常識の打破と挑戦の連続であった。彼を一躍スターダムに押し上げた映画『ピンポン』でのドラゴン役は、強烈な異彩を放ち、観客に強烈なインパクトを残した。歌舞伎の名門に生まれながらも、現代映画やドラマで型破りな存在感を誇る彼のプレイスタイルは、まさに異端にして本物だ。
歌舞伎の伝統を守りながらも、デジタルテクノロジーと融合したバーチャル歌舞伎や新境地の舞台に挑み続ける姿は、伝統芸能と現代ポップカルチャーの架け橋となっている。どんな役柄においても圧倒的な熱量を持って役に命を吹き込むその姿勢は、映画ファンのみならず演劇界全体からも高く評価されている。