現地を取材すると、地域住民の切迫感は極限に達しています。会津若松市内の果樹農家や山間部に暮らす高齢者からは、「朝の収穫作業に出るのが命がけ」「子供を外で遊ばせられない」「勝手口のドアを開けるのすら恐怖を感じる」といった悲痛な声が上がっています。会津若松市での熊の駆除状況についても、箱わなの増設やパトロールが昼夜を問わず行われていますが、広大な山林を背にする地形上、完全な封じ込めは困難を極めます。
一方、熊の被害に対するネットの反応を見ると、現場の過酷な現実と外部の受け止め方に大きなギャップが生じています。SNS上では「山を奪った人間が悪い」「殺処分せずに山へ帰すべきだ」といった遠隔地からの保護論が散見される一方、地元住民や危機管理の専門家からは「人命が失われている現場の切迫感を無視した無責任な言説」との強い反発が巻き起こっています。
会津若松市役所のクマ警戒情報や防災無線による注意喚起は連日発信されていますが、行政側には駆除に対する抗議電話(いわゆる電凸)が殺到することもあり、現場の猟友会や担当職員が精神的・肉体的な二重の重圧に晒されているのが現実です。