後発白内障に関する最新情報と詳細な解説をお届けします。白内障手術では、濁った水晶体の中身を超音波で吸引し、残した袋(後嚢:こうのう)の中に人工の眼内レンズ(IOL)を固定します。術直後はクリアな視界が得られますが、時間が経過するにつれて袋に残っていた微量な水晶体上皮細胞が増殖・移動し、すりガラス状に濁ってしまうのが後発白内障のメカニズムです。
日本眼科学会などの臨床データによると、術後数年以内におよそ10〜30%の頻度で発症が確認されています。素材やエッジ形状が進化した最新の眼内レンズが普及した2026年現在でも、細胞の生体反応である以上、発生をゼロに抑え込むことはできません。病気というよりも、手術という外科的介入に伴う「生体の自然な治癒・増殖反応」と捉えるのが医学的に正確な見解です。
主な自覚症状としては、初期の白内障と非常によく似た「かすみ」「視力低下」「逆光時の眩しさ」「コントラスト感度の低下」が挙げられます。「せっかく高額な多焦点レンズを入れたのに見えにくくなった」と落胆する患者もいますが、眼内レンズ自体の劣化や位置ズレではなく、レンズの背後にある膜の濁りが原因です。