大阪府羽曳野市出身のダルビッシュ有が、全国屈指の強豪である東北高校野球部の門を叩いたのは2002年春のことでした。中学時代から飛び抜けた体格と球威で全国に名を知られていたものの、入学当初は長身ゆえの身体の扱いに苦しみ、スタミナや制球力にはまだ荒削りな部分が目立っていました。
しかし、日々のハードなトレーニングと実戦経験を通じてフィジカルの連動性が高まると、その才能は爆発的な進化を遂げます。入学時に130km/h台半ばだったストレートは瞬く間に球速を伸ばし、高校時代の最高球速は150km/hを記録。高校生離れした角度から投げ込まれる剛速球に加え、多彩な変化球を自在に操る投球スタイルを確立しました。
打者を圧倒し続けたダルビッシュの高校通算成績は、公式戦・練習試合を含めて防御率1点台前半、奪三振率はイニング数を大幅に上回る異次元の数値を叩き出しています。さらに打者としても高校通算十数本塁打を放つなど、類まれな野球センスを随所で発揮していました。