物語中盤で明かされた最大の衝撃、それが敵(ヴィラン)連合の要幹部・黒霧の正体だった。殺害されたはずの白雲朧の遺体が改変され、脳無へと作り変えられていた事実は、相澤と同期のプレゼント・マイク(山田ひざし)の心を酷く引き裂いた。
尋問室で涙ながらに過去の記憶を問いかける相澤の姿は、多くの読者を深く絶望させ、同時に胸を打った。面影すら奪われた友の面影に向かって語りかける彼の叫びは、作品全体を通しても極めて重厚な人間模様を描き出している。完全に敵の傀儡と化していた黒霧の中に、ほんの一瞬だけ白雲の意識が垣間見えた瞬間は、残された伏線や友情の深さを物語る屈指のドラマである。