かつてテレビ朝日の土曜ナイトドラマ枠で放送されたコメディドラマ『ヒモメン』を覚えているだろうか。窪田正孝演じるヒモ男と、彼を更生させようと奮闘する川口春奈演じる看護師の掛け合いは、コミカルながらも「人から愛されるヒモの極意」を鮮烈に提示した。あの作品が示唆した「圧倒的な無害さと肯定力」は、現在の実生活における関係性にも地続きで影響を与えている。
現在ではTVerでの旧作配信やNetflixオリジナルコンテンツをはじめとする各種動画プラットフォームにおいて、類似テーマのコメディドラマやリアルな人間の欲望が交錯する恋愛バラエティが世界的な人気を集めている。フィクションの中の無邪気なヒモ像と、現代の視聴者が抱くリアリティとの境界線は、かつてないほど曖昧になりつつあるのだ。