火野さんが長年所属した芸能事務所「シーズ・マネージメント」。その近しい関係者は、仕事の場では決して私生活をひけらかさない火野さんが、ふとした瞬間に見せる「父親の横顔」を記憶している。
「正平さんは決して威張るような父親ではありませんでした。むしろ子供たちに対しては常に一人の独立した人間として接し、過干渉を嫌いながらも、困ったときには誰よりも親身になって支える。そんなスタンスでした」
昭和のワイドショーを賑わせた浮名とは裏腹に、家族やパートナーに対する責任感は人一倍強かった。別居中であっても生活の保障を欠かさず、娘たちの進路や生活環境には細やかな配慮を怠らなかった。無頼を気取りながらも義理と人情を重んじるその生き様は、身近な家族やスタッフに深く理解され、愛されていたのである。