ハプニングバーの摘発ニュースを見る際、多くの人が抱くのが「個人の自由意志によるプライベートな行為ではないのか」という疑問です。しかし、日本の法体系において、ハプニングバーの運営実態は刑法および風俗営業適正化法(風営法)の双方に抵触する構造的な問題を抱えています。
店舗側が刑事責任を問われる最大の理由は、刑法174条の「公然わいせつ罪」に対する「公然わいせつ罪の幇助(ほうじょ、刑法62条1項)」の適用です。判例上、「公然」とは「不特定または多数の人が認識し得る状態」を指します。「会員制だから密室であり、公然ではない」という店舗側の主張は、捜査機関および裁判所では一切通用しません。入会審査が形式的で、一定の料金を支払えば誰でも入店できる実態があれば、法的には「不特定多数が出入りする空間」とみなされます。
さらに、多くの店舗が「飲食店」や「深夜酒類提供飲食店」として届出を行いながら、実質的に性的なサービスを伴う場を提供しているため、風営法違反(無許可営業・禁止区域営業)にも該当します。経営者が「客同士が勝手にやったこと」と弁解しても、客室にベッドを設置したり避妊具を常備したりして行為を容易にさせていた事実は、幇助犯を成立させる確固たる証拠となります。