日本におけるハッカの歩みを語る上で、北海道オホーツク地方の北見市を中心とした産業史は見逃せません。明治時代後期から昭和初期にかけ、北海道の肥沃な大地で育まれた和種ハッカは、日本を代表する一大輸出品でした。
最盛期となった昭和14(1939)年前後には、なんと世界のハッカ市場の約70%を「北見ハッカ」が占有していました。当時、北見で生産されたハッカ油やハッカ結晶は、医薬品や菓子、化粧品の原料として世界各国へ輸出され、グローバルスタンダードの地位を確立していた事実があります。
戦後の合成メントールの台頭や安価な輸入品の増加により生産規模は縮小したものの、北見ハッカが培った高品質な抽出技術とブランド価値は現在も高く評価されています。天然由来の安心感や奥深い芳香が見直され、現代のライフスタイルに合わせた高品質なクラフト製品として根強い人気を誇っています。