美容皮膚科の領域において、永久脱毛に伴うトラブル相談は後を絶たない。厚生労働省が注意を喚起するように、医療レーザーを用いた脱毛行為は高度な医療行為であり、不適切な照射やアフターケアの不足は火傷や毛嚢炎などの皮膚障害を引き起こすリスクを孕んでいる。日本美容皮膚科学会に所属する皮膚科専門医は、「患者が数年後のライフスタイルの変化まで見越して判断できるよう、リスクに関する事前説明を徹底することが不可欠だ」と指摘する。
加齢に伴う身体の変化も無視できない。将来的に介護を受ける立場になった際を想定した「介護脱毛」としてハイジニーナを選択する人も増えているが、若年期に安易に全無毛化を選択した結果、結婚や出産、あるいは加齢による意識の変化に伴って「自分らしさ」を見失うケースがある。不可逆的な医療行為であるからこそ、医学的知見に基づいた慎重な合意形成が求められている。