映画館のスクリーンで展開される無限城での決戦において、彼女の存在感は過去回想の域を完全に脱している。因縁の相手である童磨との熾烈な戦いにおいて、しのぶとカナヲの脳裏に蘇る言葉の数々。それらは単なる思い出ではなく、実質的な「共闘」として機能しているのだ。
感情を持たない童磨という絶対的な無の存在に対し、命を賭して愛と人間性を突きつけた彼女の最期。その肉体は滅びても、精神は毒となり、知恵となり、次世代の刃となって童磨の頸を追い詰めていく。過去の敗北が未来の勝利へと昇華されるカタルシスは、彼女という存在なしには成立し得ない。