猗窩座が鬼になる前の名は狛治。貧困の中で病の父親を支えるため、幼くしてスリを重ね、全身に罪人の罪刑である刺青を刻まれた少年でした。父親の自殺という悲劇を経て絶望の淵にいた狛治を救ったのが、素流拳法の道場主・慶蔵と、その娘である恋雪でした。
生まれつき体が弱く床に伏せりがちだった恋雪の看病を任された狛治は、戸惑いながらも彼女の純粋な心に触れ、次第に生きる意味を見出していきます。花火大会の夜、看病への感謝と未来への希望を込めて恋雪から告げられたプロポーズを、狛治は「命に代えても守る」と固く誓って受け入れました。この瞬間の喜びこそが、彼の人生における唯一の光だったのです。