1973年、空前の大ヒットの波に乗って彼らは『第24回NHK紅白歌合戦』への初出場を果たした。NHKの看板番組である紅白の舞台で魅せた宮史郎の姿は、多くの視聴者の脳裏に焼き付いている。身体を斜めに折り曲げ、苦しそうにマイクにかじりつく独特の姿勢は、一度見たら忘れられないインスピレーションを与えた。
あの特徴的な歌唱姿勢について、実は「意図して作ったパフォーマンスではなく、全力で声を出そうとするあまり自然と身体が倒れ込んでしまった結果だった」というエピソードが残されている。飾らない生々しさと圧倒的な声量が、ブラウン管を通して全国のお茶の間に熱量としてダイレクトに伝わった瞬間であった。