現在、食品・飲料製造業において活用されている甘味料は、主に化学合成された「人工甘味料」と、植物や発酵由来の「天然甘味料・糖アルコール」に二分される。砂糖の約600倍の甘味度を誇るスクラロースは、熱に強く調理用としても重宝されているが、高温加熱時の副産物生成に関する議論が一部の研究者の間で続けられている。
一方、自然派志向の消費者に支持されてきたのがステビアやエリスリトールだ。南米原産のキク科植物から抽出されるステビアは、植物由来でありながら砂糖の数百倍の甘みを持ち、血糖値に影響を与えない選択肢として定着した。トウモロコシなどのブドウ糖を発酵させて作られる糖アルコールのエリスリトールも、小腸で素早く吸収され大半が尿中に排出されるため、ゼロカロリー甘味料の筆頭格として扱われてきた。だが、「天然=完全に安全」という単純な図式もまた、最新の知見によって見直しを迫られている。