かつて社会学者・三浦展氏が著書『下流社会』で提起した階層化の議論は、今や現実の構造として定着した。当時は出版業界を中心に「意欲の低下」が階層下落を引き起こす要因として議論されたが、その本質は現在も変わっていない。むしろ、デジタル化と流動化が進んだ社会において、そのギャップはより深刻化している。
人材サービス業界の最新データを見ても、キャリアの二極化は明白だ。変化に対応し学び続ける人材には機会が集中する一方、「与えられた仕事だけをこなせばいい」と考えがちな層は市場価値の激減に直面している。指示を待つだけの受け身の態勢が、知らず知らずのうちに経済的困窮を招く構造が出来上がっているのだ。