一歩足を踏み入れれば、香ばしい油と甘辛いソースの香りが鼻腔をくすぐる。看板メニューの「わらじカツ」は、文字通り草履ほどもある肉厚なカツが二枚、丼の上に鎮座する圧巻のボリュームだ。
「見た目のインパクトだけで終わらせない」――店主のその言葉どおり、衣はカラッと軽く、特製ソースがしっかり染み込みながらも最後まで重さを感じさせない。この絶妙な揚げ加減と味付けのバランスこそが、リピーターを惹きつけてやまない秘訣だろう。スマホカメラを構える若者から、昔からの味を懐かしむ地元のお年寄りまで、テーブルごとに笑顔が広がる。