モデル出身の女優に対しては、往々にして「ルックス先行」「スタイリッシュだが感情表現が平板」といったステレオタイプな偏見が付きまといがちです。八木莉可子に関しても、端正な顔立ちゆえに「近寄りがたいクール系ビューティー」と誤解される場面が少なくありませんでした。
しかし、実際の現場での素顔は驚くほど泥臭く、謙虚です。地元・滋賀から東京へ通っていた高校時代、早朝の新幹線で教科書を開き、撮影現場の控室でも課題をこなす日々を何年も継続してきました。自著写真集『pitter-patter』の制作時にも、スタッフと徹底的に意見を交わし、自らの不完全さや感情の揺らぎを包み隠さずさらけ出す姿勢を貫いています。
「華やかなシンデレラストーリー」に見える彼女の軌跡は、実際には徹底した自己規律と愚直なまでの学習意欲によって支えられた、極めて地道な積み重ねの結晶です。