当時の二人の動向を語る上で欠かせないのが、芸能界のプロダクションやメディアを取り巻く構造だ。石野真子が所属していた大手事務所や、業界で圧倒的な影響力を持つバーニングプロダクションを巡る動きは、当時の芸能ニュースの裏側で常に注目を集めていた。一方で、長渕剛は自らの意志と音楽性を貫くため、自社レーベルや個人事務所であるオフィス・レンを拠点として、徹底して妥協のない表現活動を追求していくことになる。
大手プロダクションの力学と、個人のアーティストシップがぶつかり合う80年代の芸能界において、彼らの離婚劇は単なる男女の破局にとどまらず、メディア報道や業界構造の過渡期を象徴する出来事でもあった。