小上がり設計において、最も運命を分けるのが「段差の高さ設定」である。数センチの違いが、日々の使い勝手を激変させる。
一般的に推奨される高さは、10cm〜15cm、20cm〜30cm、そして35cm〜40cmの3つの帯域に分かれる。結論から言えば、中途半端な10cm〜15cmという高さは最も避けるべき罠になりやすい。つまずきやすく、ベンチとして腰掛けるには低すぎ、床下収納の深さも稼げないからだ。
腰掛けやすさと収納力を極めるなら「40cm前後の高さ」が黄金比となる。一般的な椅子の座面高と同等になるため、大人が自然な姿勢で座りやすく、下部には奥行きのある大容量の引き出しを仕込める。ただし、この高さを選ぶ場合は天井高を2m50cm以上に確保するか、天井部を折り上げて開放感を持たせる工夫が欠かせない。跨ぎやすさを重視し、圧迫感を最小限に抑えたい場合は「20cm〜30cm」がベストな着地点となる。