ガソリンスタンドのセルフ洗車機は、一連の流れを身体で覚えてしまえば決して難しいものではありません。しかし、手順の1つを飛ばすだけでセンサーが異常を感知して機械が緊急停止したり、車体に無駄な負荷をかけたりすることになります。初めてハンドルを握るドライバーでも戸惑わずに済むよう、進入から退出までの標準的な動作手順を時系列で整理しました。
まず進入前の待機列に並んでいる段階で、窓が完全に閉まっているかを全席分確認します。パワーウインドウのわずかな隙間(数ミリ程度)であっても、洗車機が放つ高圧ジェット水流は車内へと容赦なく吹き込み、シートや電装品を水浸しにする事故が現場で散見されます。
タッチパネルの前に車を寄せたら、サイドブレーキを引いてギアを「P(パーキング)」に入れます。画面上で希望の洗車コースを選択し、続いて画面に表示される「装備品選択」に進みます。ここが最大の分かれ道です。リアスポイラー、字光式ナンバープレート、フェンダーポール、ルーフレールなどを装着している車両は、該当するアイコンを必ずタッチしなければなりません。最新のセンサーは車両形状を3次元でスキャンしますが、突起物の事前申告がない場合、ブラシが過剰に押し付けられて部品が脱落する危険があります。
決済を済ませると、前方の進入バー(ゲート)が上がり、電光掲示板に「前進」のサインが灯ります。ゆっくりと徐行で前進し、指定の位置まで進むと、電光表示が「停止」へと変わり、警告ブザーが鳴ります。ここで確実に停止し、ギアを「P」に入れ、サイドブレーキを引いてエンジンを停止させます。この停止作業を怠り、ニュートラル(N)のまま放置すると、ブラシの水圧によって車が後退し、大事故に発展するため絶対に行ってはいけません。
洗車が始まると、車内は猛烈な水飛沫と回転ブラシの重低音に包まれます。所要時間はコースによって異なりますが、およそ2分から4分程度です。乾燥のための強力なブロー(送風)が終了すると、前方の表示が「前進」に切り替わります。エンジンを再始動し、後続車や歩行者に十分注意しながら徐行で退出エリアへ進みます。