映画界で確固たる地位を築いた後も、大杉の好奇心はとどまることを知らなかった。テレビドラマの世界においても、彼の存在は不可欠なものとなっていく。民放各局のサスペンスドラマでは、温厚な家庭人から狡猾な犯人、哀愁を帯びたベテラン鑑識官まで自在に行き来し、お茶の間の視線を釘付けにした。
そして2017年、テレビ東京の深夜枠で放送された『バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜』は、業界内外に大きな衝撃を与えた。遠藤憲一、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研、そして大杉漣。日本の映像界を支える名脇役たちが本人役で共同生活を送るという前代未聞の企画は、大杉の「役者仲間と面白い企みをしたい」という熱い呼びかけから結実したものだった。
現場では年下の俳優たちを優しく見守り、時に少年のように悪戯を仕掛けるリーダーシップを発揮。彼が醸し出す包容力とユーモアが、作品に唯一無二の温もりを吹き込んだ。