「1人で同時に5人の乳幼児の体調変化を見つつ、電話対応や連絡帳の記入をこなすのは物理的に不可能です」
豊中市内の認可園に勤める30代の女性保育士は、声を潜めてそう語る。特に給食後の片付けと午睡準備が重なる時間帯、いわゆる「魔の15分」は現場が最も手薄になる。国や市が定める配置基準を満たしてはいるものの、急な欠勤や事務作業の突発的な発生に対応できる余力はゼロに近い。
過重労働による離職の連鎖が止まらず、経験の浅い若手や派遣スタッフがシフトの大半を占める園も少なくない。熟練者がいなくなることでリスク予知の精度が落ち、事故の芽が見過ごされる危険なスパイラルが日常化しているのだ。