日本国内でも、市販薬や闇ルートで手に入る錠剤の過剰摂取、いわゆるオーバードーズが若年層の間で日常化しつつある。救急搬送される若者の多くは、「気分を静めたい」「ただ現実から逃げたかった」と語る。しかし、体内で崩壊する成分が脳幹や呼吸中枢に与えるダメージは計り知れない。
急性のオーバードーズは、数分以内に呼吸麻痺や脳損傷を引き起こし、最悪の場合は死に至る。無事に一命を取り留めたとしても、急性腎不全や記憶障害など深刻な後遺症が残るリスクが高い。医師は「軽い気持ちで口にしたひと粒が、生涯にわたる身体的障害をもたらす。手軽に買える環境が、その危険性を覆い隠してしまっている」と現場の悲痛な実状を語る。