神社を訪れる際、そこに祀られている御祭神(ごさいじん)の歴史を知ると、参拝の味わいは劇的に変わる。全国の天満宮に祀られている菅原道真公は、平安時代の卓越した学者であり政治家だった。その無実の罪と高い学徳から、現代では合格祈願や学問成就の神として篤い信仰を集めている。
一方で、東京の中心に鎮座する明治神宮の明治天皇のように、近代日本の礎を築いた人物を祀る神社も存在する。太古の神話に登場する神々から、実在した歴史的偉人まで、日本の神道は多様な存在を神として包み込んできた。自分が今、誰に向かって手を合わせているのかを意識することで、祈りの言葉には格段の熱量が宿るのだ。