化学工業の屋台骨を支えるクロル・アルカリ事業において、塩酸は苛性ソーダや塩素の製造過程で生成される極めて重要な副生品かつ基幹製品である。AGC株式会社の主力拠点である鹿島工場の稼働停止は、関連製品全般の需給バランスに直結する。産業ニュース速報の取材によると、同社は東日本エリアの顧客を中心に、出荷割り当ての調整要請を出し始めた。
最新の内部試算データによれば、完全復旧までに要する期間は最短でも数週間から一ヶ月程度と見込まれている。この間、同社は千葉工場や関西拠点の他プラントからの振替出荷を模索するが、物流コストの上昇やローリー車の増配手配が大きな課題だ。主要な納入先である電子部材メーカーや水処理施設では、原料在庫の枯渇を回避するための短納期手配が急務となっている。