物語の第2期(STONE WARS)における最大の転換点は、羽京が司帝国を裏切り、千空の科学王国側へと密かに寝返ったことでした。彼が所属していた帝国に背いた理由は、司の掲げる思想との根本的な不一致にあります。
司は「既得権益を持つ純粋でない大人たち」の石像を破壊(実質的な殺人)し、若者だけの理想郷を作ろうとしていました。良心的な自衛官であった羽京にとって、無抵抗な石像を破壊する行為は到底容認できない虐殺そのものでした。しかし、圧倒的な武力を持つ司と氷月に正面から逆らえば自身が排除されるため、好機を待ちながら密かに破壊された石像の破片を回収し続けていたのです。
千空たちが作ったレコードから流れる歌姫リリアン・ワインバーグの歌声を聞いた羽京は、千空の目指す世界が「全人類の復活」であることを確信します。羽京は千空に対し、「誰も死なせないこと」を絶対条件として提示。千空がその不可能な約束を科学の力で背負う覚悟を見せたことで、羽京は科学王国への全面協力を決意しました。この裏切りこそが、死者を1人も出さずに司帝国を降伏させる「無血開城」の決定打となりました。